トゥレーヌ音楽祭
フランスをはじめヨーロッパでは、各地でさまざまな音楽祭が催されています。クラシック音楽の分野では、ナントのラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)などが日本でも有名です。今回は6月19日から28日までトゥール近郊の町・メレで行われたトゥレーヌ音楽祭をご紹介いたします。
トゥレーヌ音楽祭は1964年にロシアの巨匠ピアニストのスヴャトスラス・リヒテルらが創設した伝統ある音楽祭のひとつであり、現在はフォル・ジュルネの創設者であるルネ・マルタンが芸術監督を務めています。
出演者には、ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)、ネルソン・フレイレ(ピアノ)、イアン・ボストリッジ(テノール)など、世界中で活躍する実力派の演奏家たちが名を連ねました。
会場は13世紀に建造された穀倉庫で、当時は税として徴収された穀類を保管するために用いられていたそうです。敷地内には家畜小屋もあり、鶏やあひるたちも仲良く暮らしています。彼らも会場の外から素敵なコーラスを披露してくれ、素晴らしい演奏に花を添えてくれました!
このような音楽祭の魅力は、打ち解けた雰囲気の中で上質な音楽を満喫できることにあると思います。入場料が一公演当たり15ユーロ程度(約2000円)と手頃なのもうれしいところです。普段着姿で豊かな自然に囲まれながら本物の音楽を体全体で感じることができます。
最終日には3つのコンサートが行われました。11時からはシュ・シャオ・メイによるバッハの『ゴルトベルク変奏曲』全曲演奏、16時からはアンデルジェフスキ姉弟による息の合ったデュオが披露されました。そして19時から始まった最終公演では、今をときめく若手ピアニストのヌーブルジェと室内楽奏者たちによってブラームスの作品が演奏されました。
当日は好天にも恵まれ、普段住み慣れた街から離れた農場で心地よい一日を過ごすことができました。皆さんも、ぜひ機会がありましたらこのような音楽祭に足を運ばれてはいかがでしょうか?
【当日の曲目】
11時~ シュ・シャオ・メイ(ピアノ)
J. S. バッハ『ゴルトベルク変奏曲』BWV988
16時~ ドロタ・アンデルジェフスカ(ヴァイオリン)、ピョートル・アンデルジェフスキ(ピアノ)
L. v. ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ第5番『春』Op. 24
K. シマノフスキ 『神話-3つの詩』 Op. 30
19時~ モディリアーニ弦楽四重奏団、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(ピアノ)
ダヴィッド・ゲリエ(ホルン)
J. ブラームス ホルン三重奏曲 Op. 40、ピアノ五重奏曲 Op. 34




