フランス医療事情(実体験編)
ポイントカードですか?
フランスで働き始めてしばらくすると緑色でチップの入ったカードが届いた。どこかのお店のポイントカードと思って危うく捨ててしまうところであった。ところがどっこい、これこそが日本でいう保険証。まったく、命知らずのことをするところだった...フランスではCarte vitaleと呼ばれているこのカード、carteは「カード」でvitaleは「生命の」と言う意味で、まさに命と医療をつなぐカードである。このカードは医者にかかるときと処方箋が必要な薬を買うときには提示しなくてはならない。このカードのチップに生年月日や住所の他、いつどこでどの様な医療を受けてきたのかといった情報が入っている。
治療費いくらくらい?
フランスでは一般医での治療は70%社会保険、30%自己負担だ。一般医の診療は何をどれだけ見てもらっても1回の診療は22ユーロと決まっている。5年前は20ユーロだったのにこの5年間で2ユーロもUPしてしまった。日本だと初診とか二回目とかで診療代が変わるから、出費の目安はフランスの方が分かりやすいかもしれない。一旦全額の22ユーロを支払うが、気が付くと銀行の口座に70%分が払い戻されている。薬を買う場合は自己負担分しか薬局で支払わない。薬局が一時的に社会保険負担分を立て替えてくれる仕組みだ。薬はその種類にもよるが、だいたい65%くらい社会保険でカバーしてもらえる。
マッサージで保険きくの?
日曜日は貴重な睡眠日と際限なく寝ていたら、寝違えて背中が固まってしまった。恥ずかしながらも、どうにも背中が痛くて病院に行ったら「Kiné」の所に行きなさいと、処方箋が出された。一瞬事情が読めなかったが、フランスでは「Kinésithérapeute」と言う運動療法士がいる。リハビリをしたりマッサージをしてくれるのだが、マッサージもちゃんとした医療行為とみなされているこの国では一般医が処方箋を出してくれれば、マッサージに保険が適応される。60%社会保険、40%自己負担だ。10回分のマッサージの処方箋が出たので、それから週二回、5週間マッサージの至福の時間が訪れた。そこで疑問なのだが、エステでやってくれるマッサージはそれでは違法ではないのか?エステティシャンは上記のKinéではなく、医療行為をしてはいけないことになる。知り合いのエステティシャンに聞いてい見ると微妙な線引きがあるらしい。Kinéのマッサージは治療、エステのマッサージはリラックス...らしい。一緒ではないか ? まあ、日本でも似たような状況にあるが...
Cyclamed...薬のリサイクル
日本で処方箋を出してもらって薬を買うと、処方箋に記されている分しか薬局で薬を購入できない。当たり前のことだが、ここではそうではない。フランスでは処方箋が必要な薬も普通の売薬同様、きれいな箱に入って出てくる。一目見ただけでは普通の売薬と処方箋が必要な薬は見分けが付かない。 そこで例えば1回一錠を一日3回、1週間と処方されてもその処方された薬が一箱に30錠入っていれば、それを買って、残りの7錠は次回具合が悪くなるときのために取っておくか、go toゴミ箱だ。ところが、薬をゴミ箱に捨ててしまうと環境への影響が甚大らしい。それでは、いらない薬はどこにもって行くのか?薬局に持っていくのだ。(どの薬局でも構わない。)そうするとその薬は特別な焼却施設に集約され環境に影響がないよう処分される。いらなくなった薬は人道支援団体が再配分していたが、それも違法とみなされ2008年12月末日でその活動も終わってしまう。何となく寂しい気がするのは私だけだろうか?
病院に置いてあるCyclamedのパンフレット
処方箋が購入時に必要な鎮痛剤。
こんな感じに売薬と見た目変わらない。




